皇室の方が通われる学校のランドセルを手がける老舗
「大峽製鞄(おおばせいほう)」の職人がつくる逸品。
大隈カバン店がランドセルをつくり始めたのは昭和30年代。
その頃から現在に至るまで製造を担っているのが大峽製鞄株式会社です。
大峽製鞄は、東京都足立区にある創業1935年の鞄メーカーの老舗。
卓越したハンドメイドの技術は国内はもとより世界中から注目されており、
ランドセルの原型を生み出したメーカーとしても知られています。
「美しく丈夫で型くずれしない」
それが大峽製鞄製のランドセルの特徴です。
ランドセルのパーツはなんと200以上。
素材選びから徹底的にこだわり、
160以上ある工程を専門職人が一つひとつ丁寧に製造します。
昔に比べて機械化は進みましたが、
角の部分や背中のヘリ、ツマミ部分などの要所については、
現在も熟練の職人による「手縫い」でつくられています。
高い品質が認められた大峽製鞄のランドセルは、
皇室の方々が多く通われる学習院初等科をはじめ、
全国各地の名門小学校に採用されています。
また、文部大臣賞連続7回、通産大臣賞、東京都知事賞11回、
経済産業大臣賞など多くの賞を受賞しています。
「強い」「軽い」「使いやすい」
うさぎのマークのランドセルの秘密とは?
「強い」「軽い」「使いやすい」
そして、美しく型くずれしないランドセルは、いったいどのようにしてつくられているのでしょうか。
実際にはなんと160以上もの工程でつくられる、うさぎのマークのランドセルができるまでの流れを簡単にご紹介します。
革選び、裁断、厚み調整
まずは革を吟味することからスタート。
厳しい基準に合格した革だけを裁断してパーツにし、規定の厚みに調整します。
かぶせ部分製作
ランドセルの「顔」となるかぶせ部分。裏部分と芯材、表を手作業で注意深く貼り合わせたのち、透明ポケット、帯革、ベロ側の裏革などを貼り合わせ、側面をへり巻きしながらミシン縫製します。人が目打ちと2本の針を手に持ち「手縫い」で縫い上げます。
背中部分と肩ひもの製作
背中の芯材、クッション材、薄手クッション材、背中の革を貼り合わせ、コンピュータミシンと職人の手でステッチを入れて背中部分をつくります。肩ひもは手作業で芯材を貼ったあと、専用ミシンで縫い合わせます。
かぶせと背中、肩ひもを合わせる
かぶせと背中を縫い合わせたあと、背カンを取り付ける位置に「モモ革」と呼ばれる革を縫い合わせ、肩ひもと接続した背カンをモモ革の内側に収めます。背カンには堅牢性が求められるため、専用のカシメ機を使ってしっかりと固定します。
大マチと小マチ(前段)の製作、合わせ
型くずれしにくいランドセルの決め手となるのが大マチの頑丈さです。大マチは複数の芯材をセットして貼り合わせ、あらかじめプログラムされたコンピュータミシンによって的確にステッチが施されます。前段を製作し、大マチと合わせ、内装材を装着したあと各部分を縫い合わせます。
総仕上げ
「かぶせ・背中・肩ひも」と「大マチ・前段」を、さらに多種類の補強材や内装材、錠前や金具などを用いて合わせ、ランドセルに仕上げます。コーナー部分や背へり、ツマミ部分といった要所は、熟練職人が目打ちと2本の針を手に持ち「手縫い」で縫い上げます。
ネーム入れ
持ち主となるお子さまの名前をゴールドやシルバーで刻印、または型押しします。